問題続出で利用拡大していいの?!
マイナンバー制度の3年間を考える世田谷集会
報告者:中村重美さん(世田谷地区労働組合協議会議長)、原田富弘さん(共通番号いらないネット)
開催趣旨
次々と問題が発生し、利用が広がらないマイナンバー制度
2016年1月にスタートしたマイナンバー制度は、毎年大きな問題が発生しています。
2015年には不正アクセスで125万件の個人情報が漏えいした日本年金機構のマイナンバー利用が延期。16年には地方公共団体情報システム機構のシステムトラブルでマイナンバーカードの交付が大幅に遅延。17年には住民税の特別徴収税額決定通知書で152件の漏えいが発生し、翌年度からマイナンバーの記載が中止。そして昨年はマイナンバーを扱う業務で違法な再委託が年金機構、国税庁、各地の自治体で相次いで発覚し、数百万人の特定個人情報が流出しています。
マイナンバーカードは次々と普及策を打ち出しても、12%程度の普及率に低迷しています。消費税対策で話題の自治体のポイントサービスも、実施自治体はわずかで始めた所も利用が伸びません。マイナンバー制度に期待しない人が4割という状態です。
利用拡大がプライバシーを侵害し、監視社会をもたらさないか
最近Tカードの利用情報などの警察への提供が問題になっています。世田谷区では高齢者の個人情報の警察への提供を中止しました。マイナンバー法で警察への提供・利用・保管を認めていることがマイナンバー違憲訴訟で問題になっていますが、政府は利用方法を明らかにしようとしません。
このような状態で政府は今国会で、親族関係を記録して身分的差別に悪用されてきた戸籍や医療・健康・介護の個人情報などプライバシー情報の情報連携に、マイナンバー制度を新たに利用する法改正をしようとしています。
世田谷区の対応の報告を受け、マイナンバー制度をどうすべきか考えます。
プログラム
19:00~ 報告:マイナンバーにかかわる世田谷区の動向(中村重美さん)
19:30~ 質疑応答
●20時30分終了
学習会① 原田報告・遠藤講演
戸籍へのマイナンバー導入は何をもたらすか
» 法務省戸籍制度研究会「最終とりまとめ」を読む(原田報告)
» 個人単位の国民管理 vs 家単位の国民管理(遠藤講演)
» 日本人が初めて経験する「個人単位」の国民管理をめぐって(参加者との質疑応答)
学習会② 井上報告
戸籍情報の連携とマイナンバー制度導入の危険性
» I 戸籍へのマイナンバー導入の経過
» II 法務省民事局における戸籍情報ネットワーク化の経緯
» III 戸籍の法・制度上の目的と戸籍情報連携システム
» IV 戸籍情報とプライバシー
» V 戸籍とは別の個人登録制度の可能性
学習会記録とレジュメ・資料のダウンロード
» 戸籍学習会①原田報告・遠藤講演・討論の記録(PDF、15Mバイト)
» 戸籍学習会①原田報告・遠藤講演のレジュメと資料(zip圧縮3.4Mバイト)
» 戸籍学習会②井上報告の記録(全)(PDF、15Mバイト)
» 戸籍学習会②レジュメ・資料(一括zip圧縮1.9Mバイト)
ビデオ
» 戸籍学習会① 原田報告・遠藤講演
» 戸籍学習会① 質疑討論
» 戸籍学習会②井上報告