マイナンバーはいらない

post by m-toshi at 2016.6.1 #119
全国集会

マイナンバー(共通番号)スタートから半年を検証する
5.29集会 報告

 マイナンバー制度は、スタートから大きく躓いた。マイナンバーの通知は1割が配達できずに市区町村に戻り、3月末になっても約3.7%、 218万件が届いていない。制度の前提が損なわれている。
 また政府がマイナンバー制度普及の命運をかけた個人番号(マイナンバー)カードは、J-LIS(地方公共団体情報システム機構)のシステム・トラブルで窓口の交付が滞り、申請の1/3しか交付できず、600万枚が市区町村に滞留するという異常事態になっている。 (マイナンバー(共通番号)スタートから半年を検証する »5.29集会宣言 より)
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 5月29日に開催された集会の参加者は220名でした。12月の集会よりは少なかったですが、まだまだ問題意識を継続している方も多いと実感しました。以下に簡単な報告を行います。
 なお、集会最後で採択した集会決議を添付しますのでご覧ください。

第1部 対談「“市民監視社会”をどう生きるか」(青木理さんvs田島泰彦さん)

 青木さんの基本的な指摘は、近年市民社会が弱ってきており、プライバシー・人権と安心・安全の境界がかなりずれてきているというもの。それは警察機構の肥大化を招来しつつある。田島さんは、監視カメラと顔写真とセットになった共通番号が組み合わされることによって人間の行動すべてが監視対象となると指摘していた。
 後半部分はなぜメディアが権力監視できないのか、というメディア論に移行。青木さんはかなり多くのテレビメディアが権力にすり寄っているが一部頑張っている内部の方もいてそういう人たちを是非とも支援してほしいと。

第2部 マイナンバー(共通番号)運用半年を問う

 共通番号いらないネットの原田富弘さんは全体状況を俯瞰。個人番号カードがいかに配布できていないか、その元凶はJ-LISにあることを丁寧に解説。今後の課題もまとめて提起(原田さんが会場で配布した資料は »ここをクリック)。
 前国立市長の関口博さんは元エンジニアの観点から、J-LISについて、情報公開がなされていない、負荷試験が甘い、外字登録がうまくできていない、そしてカード発行がJ-LISの業務の中でも最も簡単なのにこうした不具合がでているということは今後始まる情報連携などがうまくいかない可能性はかなり高いという点を指摘。
 マイナンバー制度反対連絡会からは全国商工団体連合会の菊池大輔さんと税経新人会の奥津年弘さんが発題。奥津さんは制度が始まったばかりだからこそ、番号を書かない運動を積極的に提案していきたいと語った。
 最後に違憲訴訟東京弁護団の瀬川宏貴さん。全国の訴訟の状況をコンパクトに解説。会場からは東京の第2回期日に法廷を埋める傍聴の参加要請がなされた。神奈川も第1回期日が東京の第2回期日の2日後に開かれる。(訴訟日程については »こちら を参照)
Note
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