マイナンバーはいらない

post by nonumber-tom at 2016.8.10 #129
情報連携 学習会報告

はじめに ――学習会の趣旨

「マイナンバー(共通番号) 不安だらけの情報連携」学習会報告(1)

原田富弘

○本報告は、2016年7月13日に行われた共通番号いらないネット主催の第3回学習会の報告を、当日の報告者原田富弘さんがまとめたものです。

○各章ごとに8ページに分けて収録しています(右サイドに、各章へのリンクがあります)

○本文中の [ ] の中の数字は、当日使用したスライドの番号です。
画面上のスライドの文字は小さくて読めないことがありますが、右サイドの「この報告の全スライド集」をダウンロードできます。充実した資料集としてもご利用いただけます。

○収録した政府作成のスライドは、頻繁に内容を更新して他の資料に転用されているため、必ずしも最新のものではありません。御留意ください。

はじめに ――学習会の趣旨 [2]

 2017 年から情報連携がスタートする。情報連携の仕組みは複雑で公開されている情報が乏しく、さらに新たな情報連携の仕方が検討されるなど、市民には大変わかりにくい。今は、国の説明図や報告書、特定個人情報保護評価書、調達仕様書、検討過程の資料など公開資料を手がかりに、その概要を見てみたい。

マイナンバー制度という新しい「社会基盤」によって、

  • ・私たち自身の情報の使われ方がどう変わるか
  • ・その結果、何が起きてくるのか
  • ・問題にどう対処するのか、どうくい止めるのか
今後の具体的な問題の分析や取り組みの検討につなげていきたい。

既成事実化されようとしていることを、くい止める

 以下で紹介したのは、マイナンバー制度による情報連携のすべてではない。わからないことはまだまだ多い。情報連携システムの資料はほとんど公開されておらず、利用拡大も検討中だ。「分散管理」と称する情報提供ネットワークシステムの「符号」による情報連携は、無限に増殖して社会全体を覆い尽くそうとしている。

 コード(マイナンバー、符号、電子証明書のシリアル番号など)とカード(マイナンバーカード、スマホなどに組み込まれた電子証明書など)によって、私たち一人一人の属性(何者であるか)と動態(どこで何をしているか)は国家の前に丸裸となり、企業によって個人情報を利用した利潤追求の材料にされようとしている。市民に全体像も示されず、問題点も検討されず、個人情報保護措置も不十分なまま、性急に利用が既成事実化されようとしていることを、くい止める必要がある。

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